はじめに

私はこれまでおよそ30年にわたって、海外で500、日本で1,450以上の高齢者施設や高齢者住宅を見てきました。そこでつくづく感じたのは、「高齢者施設の運営には介護の理念、事業の展望、経営の哲学が絶対に必要である。」ということでした。

老人ホームは、設計図と資金が有り、認可さえ受ければ誰でも施設を開設することが出来ます。
ところが入居者である高齢者の生活や思いやりと言った介護理念、哲学が建物や設備に反映されていなければ、住み心地の良いホームにはなりません。介護ザービスマニュアルも単なる作業の手順書となってしまい、そんなホームに入ると、心が伴わないサービスを受けながら納得のいかない人生の後半戦を送ることになります。

 

老人ホームへの入居を考えている人やそのご家族が、入居するかどうかの判断について、理念や哲学をものさしとすることはありません。しかし、評判の良いホームを見学すると、それらの存在を強く感じるのです。介護理念や哲学が全職員に浸透しているホームほどサービスの質が高く、スタッフと入居者の間にも良い人間関係が気づかれているものです。このページでは、良い老人ホームかどうか、プロでなくても見分けられる方法を紹介します。

 

※個別の施設の格付けについては、一般社団法人有料老人ホーム入居支援センターのアンダンテ倶楽部にてご紹介しています。

 

上岡榮信(うえおか しげのぶ)